(研修会報告)
 広島市域居宅介護支援事業者協議会平成16年度総会(平成16年6月15日開催)に続いて、下記のとおり、当協議会の研修会が開催されました。この研修会は広島市より委託を受けて実施するもので、ご臨席の広島市社会局介護保険課 佐々木政弘課長より挨拶をいただきました。続いて、当協議会 落久保裕之会長から講師の紹介がなされ講演となりました。当日は、当協議会会員のみならず、広島県介護支援専門員連絡協議会会員にも参加を呼びかけたこともあって、会場から溢れるばかりの参加者があり、500名を超えるまことに盛大な研修会となりました。
日時 平成16年6月15日(火) 13:15〜16:30

場所 アステールプラザ「中ホール」
演題 『ケアプラン作成の基本的な考え方』
講師 厚生労働省老健局振興課介護支援専門官
厚生労働省社会援護局地域福祉課課長補佐
佐藤 信人氏
研修内容
 介護保険導入に際して、*自立支援 *利用者主権 *ケアの総合化・パッケイジ化 を達成するために、ケアマネジメント実践の手法を集大成することに尽力された講師のケアプランをめぐる理論が、資料に基づいて解説されました。
 特に、アセスメントにおいて、利用者の「自立への意欲」をどのように導き高めて、ケアプランにおける「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」として取り込み、サービスの実行に結び付けるかについて解説がなされ、ケアプランにおける実際の記載についても、その意義を確認しつつ、具体的な記載方法に及ぶ解説がなされました。
 ケアプランは、あくまでも「利用者や家族のもの」であり、利用者の意思表示や意向を無視してのケアマネジメントはなりたたないことを改めて示された研修となりました。
(研修会アンケートまとめ)
問1 本日の研修のテーマはいかがでしたか。(回答数368人)
1 大変よかった 137人(37%) 2 よかった 191人(52%) 
3 ふつう 38人(10%)   4 あまりよくなかった 2人(1%)
5 よくなかった 0人(0%)    
問2 本日の研修の内容はいかがでしたか。(回答数368人)
1 大変参考になった 147人(40%) 2 参考になった 189人(51%)
3 ふつう 27人(8%)   4 あまり参考にならなかった 5人(1%)
5 全く参考にならなかった 0人(0%)    
本日の研修のテーマ及び内容について(抜粋)
判らないこと、判断に困っていたことが明確化され整理されたと思う。
「居宅も施設も変わらない」という言葉に同感した。
ケアプランは利用者のものである、との話に賛同・共感を得た。
介護保険に係わるものとしてまだ日が浅く勉強不足ですが、参考になりました。
分かりやすく、繰り返し説明してもらえてよかった。
「ケアプラン作成時の基本的な考え方」理解できていたようで、なかなか色々と迷う事があった。
何事まず基本的な考え方をしっかり把握しておかなくてはならないと思う。今回のテーマはよかった。
ポジティブケアプランについて疑問を持っていましたが、何となく記入方法について理解できた。
考え方を変えようと思った。
ケアプラン作成の仕方がよく分かった。分かりやすく指導して頂いたと思う。「ポジティブに」ということを早く学びたかった。
具体的に、分かりやすくお話して下さり、よく理解することができた。
アセスメントの重要性を認識した上での、ケアプラン作成の考え方が学べてよかったと思う。
素晴らしかった。貴重な講師のお話だった。
お話の内容が分かりやすく、利用者のみならず私たちケアマネに対しても、仕事を続けていく「意欲」を引き出されるような講演でした。ありがとうございました。
介護保険が始まってからのCM(第1期)ですから、ケアプラン作成の仕方に疑問を感じる毎日でした。とても興味をひくテーマで参加させて頂きよかったと思います。
今だからしっかり内容が理解できたこともある。大切な時間をありがとうございました。
毎日の仕事に追われ勉強できないのに、気持ちのこもった話し方で、丁寧で理解しやすく助かりました。
後ろからそっと背中を押してもらうような安心感、感動を覚えた。涙が出た。また、来広頂き、お話を伺いたい。短い時間だったが、内容の濃い研修だった。
H15処遇困難事例検討会の際に、指導は個別に受けたが、ここまで詳しい説明はなかった。分かりやすく、理解できてよかった。今の時期の説明(研修)では、遅すぎたのではないかと思う。もっと早くにしてほしかった。
本日のような研修会が早期に開催されていたらと思った。利用者のプラスになる、大変よい研修会だった。
ケアマネ資格をとった2年前とはケアプランの書き方も随分変わった。研修への参加を継続していきたい。
介護保険業務に慣れるのに精一杯だった時期を終え、もう1度原点にかえって考えられるよい研修会でした。
今、とても悩んでいることなので、とても勉強になった。転換の難しさを感じた。
意欲を導いていく等、何度か言われていたが、その意欲(ニーズ)を掘り出すことが難しい。
このような事を含め、ケアマネの日頃の仕事、本当の現実の大変さが分かっていない。
ケアマネは色々しめつけも多く、身体的、精神的に疲れ果てる。
講師の方からお話が聞けたことはよかったが、介護支援専門員の負担の軽減、業務の状況が理解されていないように思われる。
基本的な考え方が分かりやすく説明されて、大変勉強になりました。お人柄がよく伝わってきました。
説明の内容が理解しやすく、根本をついていて、特に熱意を感じ、いい研修であった。
生活全般の解決すべき問題(ニーズ)の捉え方、表現の仕方が明確になった。
西区自主勉強会でもお話があり、それが参考になって今回分かりやすく聞くことができた。
施設でのケアプラン作成にも役立てたい。
ケアプラン作成していく上での、それぞれの項目の捉え方・考え方が分かりよかった。
アセスメントの意義、目的が再確認できた。
プラン作成について、実務研修時よりも理解できた。
ポジティブプランの内容把握や整理ができた。
具体的な書き方等を交えており、理解しやすかった。
ケアプラン作成の時に、迷っていた事が少しは理解できたような気がする。
一番苦労しているケアプランの基本的な考え方がよく理解できた。
書類記入する上でいつも頭を抱え、時間を費やしている現状の参考になる。
質の向上を図る中で考え方を再認識することができた。講師の考え方にお人柄を感じ、今後のプラン作成の事務的な作業と考えていたことが1つ1つ熱いハートで行えそうに思えた。
これまで、何度が研修でケアプラン作成について学び、現在自分のケアプランに取り入れていますが、今回、長時間に渡って詳しく学べて大変参考になりました。改めて理解できた点がありました。
昨年、市のケアプラン研修において、ポジティブな、何かをしたい、という利用者の思いを重視し、アセスメントはどうでもいい・・等のお話があり、納得できなかったが、今回その必要性がよく分かりよかった。
ケアプラン作成に大変時間を要しています。一人一人と真剣に対応した時、50人もいるので辛いです。今日、学習した内容をしっかり考えながら今後の作成時に生かしていきたと思う。
介護保険は要介護認定とケアマネジメントでなりたち、ケアマネジメントは自立支援というのがとても大切だと改めて感じた。ケアプランは利用者のものだということも改めて感じた。
問題を意欲に転換するのが難しく、悩んでいましたが、方向はけを分かりやすく教えて頂けよかった。
利用者との信頼関係が出来上がるまでは、利用者の欲求を汲みながらニーズを見つけることが大切だと確認できた。
ケアプランは利用者のもの、その立場に立って本人・家族と共同でプランを作成するという事がよく分かった。
経過表の記入の仕方や内容がいまいち分からずにいたが、本日のご指導で書くべきことが分かった。ケアマネとして独断で判断すべきではないことを改めて認識した。
計画書(1)の意向について、書き出し方に悩んでいたが、本日の講義を聞いてすっきりした。
(2)で、痴呆症状をもつ方の場合の具体的な例が聞きたかった。
大変参考になった。ケアマネジャーの働きかけにより、利用者の受け取り方も変わるのではないかと思った。
計画書(1)(2)の中に、作成のヒントが沢山あったように思う。
課題の見直しは、理解できていたところですが、長期目標、短期目標の月のつけ方がとても参考になった。
自立支援の為の目標、意欲、希望を書き出す事はとてもよい事と思ったが、実際に書く段階になると、時間がかかり、勉強の必要性を感じた。
ケアプラン作成に至るまで、アセスメントが如何に大事であるかよく解っているが、日々の業務でなかなかできない。計画書(2)ニーズの捉え方、書き方が具体的でとても分かりやすかった。
何故ケアプランの書き方が変わったのかその意図が分かった。
まだ経験が浅いが、利用者のためのサービス利用にいいケアプランが作れるよう努力していきたい。
ケアプラン作成について記入方法などが変わり、どのようにポジティブに記載すればいいか分からない事が多く、不安や不満があった為、今日は分かりやすくお話して下さり、大変よかった。
少ない人員で、50人以上の利用者を担当しているだけに、いっぱいいっぱいになっているが、今日の研修で一人でもいい自立支援のプランが立てられるよう努力したい。
ありがとうございました。
参考資料はじっくり読み込むととても分かりやすい。本当の、基本的な事がよく分かった。
大変勉強になりました。理想論的なところもあったように思いましたが、ポジティブに考えていこうと思います。
参考になったし、考え方も分かるが、実際にそのプランが作れるかどうか自身がありません。
自分の気持ちが言えない方も多い。中には深く関わって欲しくない、と言われる方もいらっしゃる。軽度の方の食事について、食事作りだけで負担が1割となっているが、そうでなくてもいいのではないかと疑問に思う。
理想と現実のギャップが大きすぎて腹立たしくなる。利用料1割負担のため、どれだけの方があきらめているか・・制度自体の問題点が大きすぎる。
ケアプランに表記できないニーズを第6表で整理し、モニタリングしながら具体的解決に近づけていくというようなお話がありましたが、それはやはり難しいことのように感じました。
短期目標で「早く病気を治したい」というのがありましたが、老人は病気と共に生活して、悪くならないように通院、服薬しているのではないかと思う。長期目標ではないかと思うのですが、間違っているのでしょうか?
課題は、あくまで課題(ニーズ)であり、先生がおっしゃるニーズは目標だと思う。
今までそうしてきたし、これからもやはりそうしていこうと思う。
意思の疎通不可能な利用者ばかりで、ADLの維持も難しい状態、ケアプラン作成は大変。
40人位の職員でやっているが、書類を作ること(監査時に残すべき書類など)に時間をとられ、アセスメントの大切さはよく分かっっているが、なかなか一人の方と接する時間を取れないのが現実。
アセスメント(1)原因(2)状態(3)問題(4)意欲、と、転換する必要性を実感した。アセスメントのないケアプランが多い。能率が悪いのか何もかも不十分で、できていない仕事が気にかかり、夜中に目が覚めてしまう。毎日遅くまで仕事をして、休みの日にケアプランを見直しているのが現状。
精神的にも疲れているが、仲間に支えられなんとか頑張っている。
解決すべき課題をいろいろ書き出したいのだが、なかなか難しくうまく書けない。コツがあれば教えてほしい。
要した時間と伝えられた内容量を考えると、少しもの足りなかった。
事例をはさんでお話して頂ければ、より理解しやすかった。