(研修会報告)
テーマ 『介護保険制度 見直しの動向について』
講師 厚生労働省老人保健課長 三浦公嗣氏
日時 平成16年11月28日(日) 13:30〜15:15
場所 東方2001 4階「孔雀」
研修内容  この度の研修会は日曜日の午後という会員にとっては貴重な時間帯にも係わらず250名の聴講を得て、大変有意義な研修会でした。介護保険事業に携わる会員にとって、今回の研修テーマは最も重要で感心の深い所であった事と思います。講演内容は、現在検討されている制度改正の目的や更に詳しく新制度の方向付け等を含めて今迄にない"新しい関連用語"等も出て参りました。この事等が今後の制度改正に大きく盛り込まれるものと思われます。
 介護保険制度施行後に見えてきた課題として、
1. 死亡の原因疾患と生活機能低下の原因疾患とは異なる。
2. 軽度の要介護者が急増している。
3. 介護予防の効果が上がっていない。
4. 高齢者の状態像に応じた適切なアプローチが必要である。
 3つのモデルに応じた対策等、【1】脳卒中モデル、【2】廃用症候群モデル、【3】痴呆モデル
 健康フロンティア戦略、と 基本的な考え方。
 高齢者層‐介護予防10ヵ年戦略‐介護予防について⇒介護保険制度の基本的な考え方。
 老人保健事業の見直し、と 本事業の課題・見直しの基本的な考え方。
 介護予防サービスの現状と 介護予防サービスの課題。⇒新予防給付のイメージ。
 介護予防サービスの現状と課題、⇒見直し後の介護予防マネジメント(案)
 地域包括支援センターとは、等。
 以上の事等を、三浦講師より約1時間30分、現制度の課題と見直し案を含めて細かく画面を使われ説明がありました。まだまだ介護保険制度改革案としては、流動的な面もある事と思いますが、大筋での方向性を理解することができ、大変参考になりました。
 
(グループワーク研修会アンケートまとめ)
問1 本日の研修テーマはいかがでしたか。(回答数181人)
1 大変よかった 56人(31%) 2 よかった 109人(60%)
3 ふつう 16人(9%)   4 あまりよくなかった 0人(0%)
5 よくなかった 0人(0%)    
問2 本日の研修の内容はいかがでしたか。(回答数181人)
1 大変参考になった 63人(35%) 2 参考になった 108人(59.5%)
3 ふつう 9人(5%)   4 あまり参考にならなかった 1人(0.5%)
5 全く参考にならなかった 0人(0%)    
本日のテーマ及び内容について(意見抜粋)
今一番知りたい内容だったのでよかった。
タイムリーで関心の高いテーマでした。
これから介護保険がどう動いていくか注目されている中で、とても興味深いテーマでした。
今の時期に非常にマッチした、知りたい内容が網羅された研修だったと思います。
介護予防がどういう考えのもとに位置付けされようとしているのかとてもわかりやすい説明でした。
アセスメント、モニタリングの重要性を今後ますます重要視していく必要性を感じました。
詳しく説明していただき、大変勉強になりました。とても分かりやすかったです。
三浦先生の話し方や内容もとても聞きやすく分かり易かったです。
短時間でありながら、非常に内容の濃い研修だったと思います。来春に向けての構想の外郭はかなり見えてきました。
今後どうなっていくのか、不安で分からなかったことに対してよい話が聞けた。
他のケアマネにもしっかり伝達したい。
現時点での動向については、大変タイムリーでよかった。時期的に12月に実施であれば、更に詳しく聞けたのでは。再度聞きたいです。
介護保険の見直しについて、もう少し具体的な内容が聞きたいと思いました。
地域包括支援センターや新予防給付の内容についてもう少し詳しく知りたかった。詳しく決まり次第、また研修をして欲しい。今回の講師のように、中央から来ていただいた説明の方がよく分かるので、次回もそうしてほしい。
十分に理解できないない内容があった。
見直しについての経過の話は色々聞く機会があったので、もっとこれからのところを、どうなるのか、どうするべきか、という話が聞きたかった。
とてもよかったのだが、早口で理解するのに時間がかかる。後、ゆっくり見直さないと分からないと考える。
保健という事業から見た介護保険の位置付けが理解できました。それにしても、死ぬまで元気で居続けなければならない様なイメージが強すぎると思うのですが・・・。皆、大丈夫なのでしょうか。
加齢をどうとらえておられるか聞きたかった。後期高齢者にとって、要支援、要介護1は維持するだけでも大変な事と思うが、現在、その年齢層の一人暮らし、夫婦二人暮らしが多いと思う。
ケアマネジメントに対する問題や、今後どう対応していけば良いか不安材料など、質問の時間があると良かったです。
とても分かり易かったけれども、ケアマネージャーの責務をひしひしと感じます。
内容がまだきちんと理解できず、これからだと思いますが、大変不安です。
国の意向は理解できたが、実地主体である広島市の具体的な内容などについて聴いてみたい。
ケアマネジメント、アセスメントを行う上で自立支援や予防への取り組みは非常に重要であると思っています。国の考え、制度や政策の意味や意図が少し理解できたのでは・・と思っています。元気な国民が増え、保険料も抑えることができたら・・我々の使命は大きいと思いました。
利用者である高齢者にどのように説明していけばいいのかすごく悩む。利用者の立場に立ったものかどうか?
地域包括センター、人材等保険者の大変さが今後生じるのではないかと思います。
事業所にとっては「収入」の面だけで片付けられない問題になりがちです。もっとケアマネが公平、中立になれる様なシステムがないと、真剣に介護予防に取り組む事が出来ないのではないかと焦りを感じます。