(研修会報告)
居宅介護支援事業者研修会 第22回令和4年度事例発表会
日時 令和4年12月15日(木)10:00〜15:30
開催方法 ハイブリット開催
場所 広島医師会館 大講堂
参加者 235名(うち現地参加37名、ZOOM参加198名)
講演 多死時代におけるケアマネジメント―訪問看護との協働を考える―
講師 一般社団法人日本ケアマネジメント学会
理事 高砂 裕子 氏
 
【講演】
「多死時代におけるケアマネジメント ―訪問看護との協働を考える―」
冒頭、訪問看護制度を取り巻く現状として超高齢化・少子化社会を背景とした、2040年を見据えた社会保障の将来見通しは、団塊Jrが高齢者となる一方、医療福祉分野においては人材不足が深刻化していく、また新型コロナウイルス感染症の拡大で医療体制が逼迫し、在宅療養者が増えたことから訪問看護が最後の砦と言われるようになっている。
今後の地域包括ケアシステムの推進・多職種在宅医療を看護師が担う時代もやってくるのではないか。まずは自分の所在する地域の現状と5年後、10年後どうなっていくのかを考えることが大切であるというお話があり、介護支援専門員としても地域の今後をしっかり見つめることは必要であると感じた。
また、訪問看護の視点から「ヘルパーさんから、訪問して欲しいという依頼があるが、大事なのは、本人がどう思っているのか、本人や家族が必要としているのかが大事である」という話があり、繰り返し言葉にされていた「本人はどう思うのか、どう思っているのか」ということは、「利用者本位」「利用者の尊厳を守る」という介護支援専門員の使命を再認識できた。
最後に先生からケアマネジャーにおけるケアマネジメントの質について@介護サービスを検討する際に常に根拠が明確であることAまずは、本人の尊厳が守られ、常に本人と同じ目線で生活を支えることができることB医療・介護・地域の皆さんと利用者を支える仕組みづくりが可能なことを挙げられた。「本人はどう思っているのか」を問うことを忘れずに今後も研鑽を積んでいきたい。
 
【事例発表】
<東区> 規範意識の乏しい利用者に対して、専門的視点を持つボランティアや地域との協働で行動変容を促し、地域で暮らし続けることを支援した事例

ニックス東居宅介護支援事業所 竹本 泰文 氏

<南区> 介護支援専門員の業務の枠を超えた支援

有限会社まごころネット居宅介護支援事業所 三上 淳一 氏

<西区> 経験1年目の介護支援専門員がチームの力を借りて、その人の強みを生かしたケアマネジメントを試みた事例

おれんじ居宅介護支援事業所 武田 雅博 氏

<安佐南区> 近所の家から新聞を持って帰ることで、在宅生活をおくることに難しさを感じ、対応に苦慮した認知症高齢者への支援

 ながお居宅介護支援事業所 山本 千尋 氏

<安佐北区> 「転居したい!」夫婦の想いに寄り添いながらも自ら葛藤し、多職種連携で 新たな在宅生活を実現させた事例

にのみや居宅介護支援事業所 月森 慎吾 氏

<安芸区> 入退院の支援を重ねることで、連携の大切さを実感した事例

サンキ・ウエルビィ介護センター安芸 三浦 宏文 氏

<佐伯区> 再々一人で外に出かけ、行方が分からなくなるA氏、家族への支援事例

まつむら居宅介護支援事業所 妹尾 基成 氏

<中区> 介護に邁進する家族の支援 〜両親が死んだら生きていけない〜

介護相談室えんじぇるず 山根 延美 氏

 
【事例発表会総評】

規範意識が乏しく、近所とのトラブルが絶えない利用者に対し、臨床心理士等の専門知識のあるボランティアを巻き込み本人の行動変容を促した事例、独居の認知症高齢者が地域で暮らす上での支援の困難さを考えさせられた事例等、地域での連携の在り方について問われたり、マネジメントのヒントとなる発表があった。
また、本人の暮らしを支えながらも、介護支援専門員としてどこまで介入すべきか悩みながらも本人の思いに寄り添い新たな在宅生活を実現させた事例や、入退院を繰り返していくうちに、支援の輪が広がり、サービス事業所からの連携が進み本人の生活が変化していった事例など、近年の利用者を取り巻く課題に即した発表であり、共感したり、自身のケアマネジメントに生かせる内容であった。
高砂先生の総評では、様々な発表会があったが、介護支援専門員が時間をかけて支援していることがよくわかることや生活上の課題はそう簡単に解決しないことから、いかに連携をしながらケアマネジメントの実践をされているかがよくわかると評価をいただいた。
また、事例発表会が22回目の開催であることを高く評価され、日ごろは支援する立場の介護支援専門員がこの発表会では多方面からの支援を受けることができる機会として大切にしていくことを話していただき、今後もこのような学びの機会を大切にしていきたいと思った。

  
(アンケートまとめ)
1.本日の研修会の内容はいかがでしたか。(回答数117人)
とても参考になった 64人(54.7%) 参考になった 48人(41.0%)
ふつう 5人(4.3%) あまり参考にならなかった 0人(0.0%)
参考にならなかった 0人(0.0%)  
意見等(抜粋)
  • 「多様性のある生活」それに対してCMのあり方を改めて考える機会となりました。
  • 訪問看護の役割として、私が思っていた以上に生活のことも考えておられるのだということがわかりました。今後益々、在宅で訪問看護を必要とされる方が増えてくると思われます。一緒に切磋琢磨していきたいと思います。
  • ターミナル支援等、訪問看護や在宅医他、様々な事業所と連携を取っていく中で、中々情報共有ができなかった場面も見られました。
  • 訪看のICT、連携の方法についての現状や課題を分かりやすくお話いただいた。
  • 訪問看護、介護支援専門員など社会状況、介護保険を取り巻く環境が厳しくなっている。社会状況、介護保険制度などの変化に合わせて対応していきたい。
  • 今後、在宅医療の体制、BCP作成、連携までを考える必要があることが大切だと学びました。
  • 高砂先生のご講義を聞かせていただき、何十年も第一線で就労され講義をされる方となっても色あせない利用者さんへの思いが伝わり、私自身もまた初心に帰ることが出来ました。
  • 事例を聞くことで、介護支援専門員として悩む場面の認識を知ることができた。
  • 利用者本人の意思を家族が尊重され、ターミナルであっても病院でなく自宅で過ごされるケースが増え、訪問看護を利用することが大変増えています。その際は特にしっかりとご本人・家族と会話し、主治医やサービス関係者との連携・情報共有を行い、同じ方向で支援していくよう心がけています。今日の講演は現場での体験も交えての話で参考になりました。
  • 現状と今後の社会の動きを踏まえての訪問看護やケアマネジャーの関係性について勉強になった。
  • 医療連携、訪看との連携は今後、在宅での生活を支援する上で、必要と感じた。(認知症・独居・8050問題など)
  • 訪問看護の役割や在宅生活を支える上では医療面に関してさけて通れないと思います。ケアマネとしても、支援していく中では連携が重要で、今回の話を聞いて、今一度連携意識を持ち、利用者の支援をしていきたいです。
  • 新型コロナウイルスの拡大により訪問看護への依頼が増え、更には在宅で看取ることを希望されるご家族様も増え、訪問看護との連携はかかせないものとなっています。訪問看護を通じて医師との連携がスムーズになり、ケアマネにとってというより、ご利用者様の生活の質が上がることに繋がっていると思います。
  • 先生の「傷を治す」事だけにとらわれるのでなく「生活を直す」という言葉はケアマネとして、いつも心がけておく大事な視点という事に改めて気付かされました。
  • 訪問看護の業務内容について多岐に渡っており、講師の方が1回30分では足りないとお話されていたのが分かった。また、今後、訪問看護をお願いする時は何を行って欲しいのか、明確にするようにしようと思った。
  • 高砂先生の講演は内容も良かったが、声のトーンや話し方、話すスピードなど、とても素晴らしく聞いていて、とても心地が良いものだった。講演内容もわかりやすく、時間があっという間に過ぎてしまった。ケアマネの業務に期待ばかりされていると苦しくなることがあるが、無理をしないという言葉で少し安心できた。
  • 利用者一人ひとりの多様性・価値を理解し、しっかりと信頼関係を構築し、ケアマネジメントの実践を行っていきたいと思います。
  • 高砂先生の講演を聞き、実体験の話をされ、とても分かりやすく聞きいってしまいました。利用者が何を今求めているのかを知る事が必要であること。一人で抱え込まず、各種サービスが連携して相談すること、お互い様の関係でどのようにサポートして行くかが必要であると感じました。
  • 「認知症だからこそ、その人の言葉が大事」家族の言い分ばかり聞いて、認知症が進めば進むほど本人の気持ちを聞いていない自分を振り返りました。ターミナルの利用者において訪問看護のすごさと力強さを感じる事が多いです。その中で何もできない自分を感じていましたが、協働の大切さを感じました。
  • 訪問看護の必要性や、どのような部分に専門性を発揮してほしいのか、わかりやすいように相談できればと学びました。
  • 高砂先生の講演は、先生の熱い思いが伝わり、とても感動しました。訪問看護の利用者様への取り組み方や、ケアマネジャーに対しての思いもよく理解できて大変参考になりました。
  • 医療依存の高い方を始め、連携する上で訪問看護さんはとてもありがたい存在です。支援者側のケアマネジャーへの思い・期待を聞くこともでき、とても参考になりました。普段の何気ない会話も記録しながら、ACPも自然と行えるようになっていければ良いと思いました。
  • 看取りなどのチームの中でCMがいることで、何かあればCMに相談できるという安心感があると言っていただけたことがありがたかったです。
  • 先生のお話がとても丁寧わかりやすく、訪問看護の必要性や生活の支えになる存在について共感しました。私も訪問看護さんにはいつも助けられています。多職種連携で本人の生活を支援することの大切さを改めて考えました。社会死というのも印象的でした。
  • 今後、超高齢化社会に突入し、訪問看護や訪問介護との連携が重要になるため、医師・各サービス事業所・家族が確実に共有できるよう、ケアマネジャーとして支援をしていきたいと思います。特にターミナル期では利用者が生活する中で何を大事にしているかを常に考え、意思尊厳でき、家族の精神的負担が軽減できるよう支援する必要があると感じたので、今後の業務に活かしていきたいです。
  • 同じ広島市内でも地域によって対応方法も違い、今回のように色々な地域の発表が聞けるのは、私にとっても良い機会となった研修会だと思いました。
  • 訪問看護の現在の様子が分かり参考になりました。コロナ禍でもあり在宅での医療処置が多くなっているのにヘルパーさんなどの多職種連携はできにくくなっているので連携には工夫が必要と感じました。
  • 看取り期のケアマネの役割について、ケアマネに相談ができるってことが大切との言葉は腑に落ちる気がしました。その他、訪問看護の実際の実践例も参考になりました。また、交通費負担など訪問看護のローカルルールの違いも分かりました。
  • 在宅生活の利用者様を支援する上で、連携は重要ですが、誰と何を連携していくのかを改めて考えさせていただきました。その人の生活に合った周囲の方々やサービス事業者の方々、その時々で主に関わるところも変わっていくと思います。役割が自然に作れるようなチーム作りをしていきたいと思います。
  • 多職種連携は必要不可欠で、特に医療との連携(主治医.訪問看護)は、利用者の今後を大きく左右する重要な事と思いました。私も、担当する前には先ずは主治医と連絡を取り、指示等仰ぎながら支援を行っています。
  • 「多様性のある社会」について、改めて考える機会になりました。社会の在り方も価値観も変わっていく中で、柔軟に、でもぶれない支援をしていけたらと思います。
  • 訪問看護の現状について改めて確認することができた。またチームの中でケアマネがどのような役割を果たすべきか、連携について分かりやすくフローチャートにしてあり参考になった。要支援者の多様化について日々感じる事が多く、これからの支援について考えさせられた。
  • 経験をもとに話されていたので訪問看護としての役割はわかりやすく傾聴できました。ケアマネ⇔訪問看護(医療/介護)の連携 主治医との連携 / 在宅医療支援など ケアマネとしてどのように携わり方やケアマネとして求められているものなど助言等あれば、学びたかったと思います。
  • 高砂先生の講義の中で、冒頭で「褥瘡=傷を治すではなく生活を治す」という言葉に感銘を受けました。また、今後、日本を待ち受けている未来「超高齢化社会」を見据えた支援の在り方等、とても学びになりました。介護支援専門員として自己研鑽に努めながら、今後、ケアマネジメント力を高めていきたいと思います。
  • 災害時の利用者へのフォローは大切だと思った。必要な支援が受けられる様、日頃から考えて、話し合いがいる事が分かった。
  • 訪問看護の状況や必要な事等を学ぶことが出来ました。時代の要請に答える訪問看護について考えた事が無かったため、今後自分の地域で何が必要かを考えてケアマネとして医療と連携していけたら良いなと思いました。ケアマネジメントの質について、とても具体的で分かりやすかったです。
2.本日の事例発表はいかがでしたか。(回答数117人)
とても参考になった 59人(50.4%) 参考になった 55人(47.0%)
ふつう 3人(2.6%) あまり参考にならなかった  0人(0.0%)
参考にならなかった 0人(0.0%)  
意見等(抜粋)
  • どの事例も尊厳を意識されたマネジメントになっていたのではないかと感じました。
  • 各区の支援チームメンバーの学習が必要だと思った。
  • コロナ禍で中止になっている事も今後の課題だと感じました。
  • 全体を通じて、地域や家族の問題が多様化していて既存のサービスやケアマネひとりでは対応が難しくなっているように感じました。役割は分担しながらも連携し、太く繋がることが大切と思うと共に、私たち一人ひとりが、自分の今後に向けて、(自分が年を取ったり、病気になった時)自分自身を強くしていく事が必要と思いました。(どう生きたいか、その為に今、できることは何か)
  • 困難事例に対して、どの方もとてもよくあきらめず頑張っている。
  • 自身が担当しているケースで悩んでいるところがあった、発表の意見を聞いて参考にしたい。
  • どのケースも大変なケースで、ケアマネ事業の枠を超えた支援など考えらさせられる支援が増えてきていると感じた。
  • 困難な事例に対し、どのように考察しアプローチしていくか、過程が分かりとても参考になった。
  • どの事例も大変ご苦労されたと思いますが、否定的にならず多様な支援をされていると感じました。
  • 事例発表のたび、ケアマネ一人では難しいことも良いチームで対応できれば、良い支援となると考えさせられる。一人で悩まず、うまく多職種と連携していけるように心がけたい。
  • 公的制度だけでは対応しきれない複雑な状況にある利用者が多くあります。介護支援専門員がどこまで支援するのかというところですが、放っておくこともできずいろいろな人たちを巻き込んでの支援を試みます。それぞれの実情に合った地域の力も育っていかなければならないと思います。
  • 認知症の方の地域の理解やケアマネジャーの業務の枠を超えた支援等、同じようなケースでみんな苦労している事が分かり、それぞれの工夫も知れた。
  • 支援するケアマネの考えや葛藤など共感できる事が多く参考になった。
  • 私も枠を超えた支援をさせていただいておりますが、身寄りにない高齢者の独居生活を継続させるためには、関係事業所等の業務の枠を超えた協働が必要になってくる。その支援を認め合える環境作りをしなければ、やりがいをもって働けない。一人で悩まず、多職種へ助けを求めていく行動が問題解決への糸口になると感じました。
  • 若年性認知症の方、業務の枠を超えた支援、地域で暮らし続けることを支援する等どのケースも体験し、悩み、支援しています。どのケースでもいえることですが、一人で支援することはできず、多職種の連携によって、色々な方法が見いだされ、ご利用者様の在宅生活をより良いものに近づけることができると思いました。
  • 発表された内容で地域住民や家族との架け橋になりつなぎあわせている役割を担っている。
  • どの事例もそれぞれのケアマネさんの苦労がわかり良かったと思う。事例がとてもきれいにまとめらており、時間も限られていることからもう少し詳しく聞いてみたいなということはあった。
  • 介護保険の支援に繋げる事よりも、本人のストレングスを見つけ、その人らしい生活支援の提供を考えていける視点をもっていけるように努めていきたいと思いました。
  • 本人以外もだが、介護者に対する支援もケアマネの大きな役わりである。地域を巻き込み、時間をかけて家族等に支援していく事も大切である。
  • ケアマネの業務内容はいつもどこまですればいいのか…と思っています。事例の中で枠を超えた支援が多くあり、それならではの信頼関係の構築となり良い支援に結びついているのかと考えさせられました。
  • 色々な事例を聞いて、改めて信頼関係の大切さを考えました。一方的な押しつけになっていないかなど、客観的に見つめ直すことも必要なのだと感じました。
  • ご本人の判断が難しいときに関わる皆の合議、追認という形で支援をされていて参考にしたいと思いました。ケアマネだけ、介護保険だけでは十分に支えられない事例ばかりで、参考になりました。
  • ケアマネの仕事の範囲はどこまでなのか?改めて考えさせられる事例が多かったように感じます。ケアマネ自身が疲弊しないように、連携相談体制の構築が必要と感じました。
  • どの事例も、利用者の方に寄り添い、強みを見つけながら多職種で支援されており素晴らしいと思いました。私も頑張らなくてはと身が引き締まる思いでした。
  • 各区それぞれ個性的な発表で、いい刺激になりました。それぞれに共通するのは丁寧な支援としっかりしたアセスメントに基づいて支援方針を決められていることだと感じた。私も習って頑張りたい。
  • それぞれの事例で「ケアマネの業務範囲」が、取り上げられているのが印象的でした。社会的に資源や制度がなくケアマネがやむを得ず担わなければいけない状況は今後も続くが、社会として支える仕組みを作らないといけない。
  • 事例の内容もですが、発表の仕方にもそれぞれ工夫され、パワーポイントのまとめ方、伝え方、とても勉強になりました。
  • 入退院時のカンファレンスや独居の方の支援について医療や各職種との連携の大切さを感じ、医療・介護との連携を意識しながら今後の支援に繋げていきたいと思います。
  • 皆さんとても苦労されて信頼関係の構築やチームによる支援に繋げておられ感心しました。地域資源の活用、地域で生活するための支援については介護保険サービスだけでは支えきれない現状で、同じや悩みを抱えて頑張っておられるのだと改めて考えました。ケアマネの人道的支援?24時間対応?ケアマネってと思うことがよくあります。
  • 様々な事例を聞き、自分自身が経験した事のない事例ばかりだったので大変勉強になりました。自分で頭に思い描いているプランを必ず受け入れてもらえるとは限らないため、利用者のタイプに合わせ、柔軟に対応し、本人や家族の話を傾聴し信頼関係を築いたうえで、最適な支援を行っていこうと思います。
  • 実際に私自身が関われるケースは本当に限られているため、今回の事例発表を通して疑似体験ができ、考え方や連携方法などその意味を知ることができました。
  • 私のケースでは、近くの住人が出て来られ、「早く施設に入れてくれ」と言われるケースが多いです。包括や民生委員さんと、何かと説得しますが、近所住人に押し切られるカタチで、自宅生活を諦め、入居に至ります。地域の方の、地域共生の認知度も低いと思います。早くコロナが終息し、「明日は我が身」などの、いきいき講座(他力本願(役割分担))が開かれれば、と思っています。
  • どの事例もチームの力を上手く引き出せている感を受けました。また、ケアマネの範疇を超えた支援は必要なことではあるが、金銭管理など、その受け皿が十分に整備されておらず、繋ぎの役割が必要だが、実務を長期間行うこともある。全くしてはいけないとの声も実際にある。共通の課題である。
  • 病院受診に同行など、身寄りのいない方の代わりに動かれていることに、自分ではできないと、不安になりました。生活保護の方以外の話を聞いていきたいです。
  • 介護支援専門員の皆さんが、時に迷い時に悩み、成功例を喜ばれたり、同様な思いで支援をされている姿に、励みを感じました。
  • 介護保険制度に留まらず、他職種や地域と連携を取り在宅生活を支えている事例を何件も聞いたことで、身寄りのない利用者についても在宅継続ができると希望が持てた。
  • ケアマネの仕事は多種多様で、ご家族や親族が居られない方等は、どうしても業務以外をボランティアとして自らが動く事が多いので、今回の事例を聞いて、皆さんも色々とご苦労されていると思いました。出来る範囲でのボランティアは、ケアマネとして私は大切と思います。
  • 発表者の皆様の真摯に利用者に向き合う姿勢に感銘を受けた。自分自身も支援をする中でどこまでがケアマネの役割なのか、どこまでその方の生活に踏み込むべきか葛藤することが多い。発表者の方も同じような葛藤を抱えながらも利用者のために使命感をもって取り組んでおられることがわかり、とても励みになった。
  • 困難事例で多職種との連携など、どの事例も学びがあった。対応に苦慮して私は押しつぶされてしまうなぁと思いました。一つひとつの問題を解決、多職種との連携にしての支援などすごいなぁと思いました。
  • 私は経験二ヵ月の新米介護支援専門員です。諸先輩方の事例発表を聞き、様々な支援方法を学ぶことができました。どの事例にも共通して言えることは、「多職種協働」。その中で疾病への配慮、医療職との連携や包括や市、サービス事業所、地域と一緒に考えることの大切さ、そして第一に本人や家族の気持ちを尊重し支援させていただく大切さを学ぶことが出来ました。
  • 事例発表者の方々の発表はとても解りやすく、似たような方のケアマネジメントの参考になりました。また地域での問題等が多く、介護保険以外の支援もケアマネが行っていく必要があると感じました。
3.今後、参加してみたい研修のテーマやその他意見等(抜粋)
  • 介護保険等、今後の社会情勢に対応するための事項、研修をお願いしたい。
  • 今後の動向(2040年問題や人員不足)がどのようになっていくか。8050問題
  • 精神疾患のケース。本人・家族との関わり方。家族のいない人の支援のケース。
  • 看取りの支援、限界集落への支援展開など
  • BCPの作成方法(簡単にできるもの)・BCPの話を広島市の方より聞きたい。ひな形が有れば教えてほしい。
  • 感染症、BCPなどの事業所の進捗状況や躓きや工夫などの情報共有や実際のポイントなどの研修が定期的に行われるとよいと思います。
  • 進行性の難病の方のケアプランや多職種との連携について(家族との関わり方等)
  • 成年後見人制度について
  • 最近では少しずつ認知されている、障害福祉サービスと介護保険やその他資源を組み合わせた支援により、ご利用者様にとって色々な可能性が拡がってきていると思います。障害福祉サービスや共生型サービスの事例を学んでみたいです。
  • 介護支援専門員の処遇について
  • 原爆、生活保護等の制度について
  • 介護保険のサービス以外の、公的なサービスやその他制度など勉強したいと思います。
  • 介護保険以外のサービス(特に障害)との併用で分からない事が多いので勉強したい。2号保険者で障害、生活保護の方の支援でとても悩んだことがあり、詳しく勉強したい。
  • 医療.介護.障害等の保険制度(改正)
  • 必要なサービスの利用に対して消極的な本人と家族に対するアプローチなど
  • 社会資源など地域のサービスの活用方法など
  • 貧困者に対しての社会資源、福祉サ−ビス
  • 居宅介護支援でのICT化について
  • ケアマネジメントの本質、など関連の研修を受けたいと思います。
  • F-SOAIP(生活支援記録法)
  • 保健医療福祉の知識  
  • ケアマネの働き方改善・改革について。〜ケアマネにも気を緩める時を〜
  • 独居で認知症の方の支援・グリーフケアについて・若年性認知症
  • 身寄りのない人の支援に関する研修会
  • 適切なケアマネジメント手法について
  • ヤングケアラー、家族支援、虐待、老々介護等のテーマに沿った事例があれば参考にしたい。
  • 地域のサービス(インフォーマルサービス)をうまく活用した具体的なケアマネジメント等があれば教えて貰いたいと思いました。
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