(総会・研修会報告)

令和6年度総会及び自主研修会
日時 令和6年7月18日(木)14:30〜16:30
開催方法 現地開催
参加者 59名
     
 
1.総会
(1) 開会
(2) 落久保会長挨拶
(3) 令和5年度事業報告
(4) 議事
  第1号議案 令和5年度決算について
第2号議案 令和6年度事業計画(案)について
第3号議案 令和6年度予算(案)について
第4号議案 役員の交代について
(5) 閉会

2.自主研修会
講演  「「適切なケアマネジメント手法」って何だろう 〜その成り立ちと概要について〜」
講師  広島県介護支援専門員協会 副会長 望月 マリ子 氏

○目的

  • 適切なケアマネジメントの狙いは、どう自分たちのケアマネジメントを掘り下げていくか。
  • インテークの仮説は自身の経験に基づく傾向があり、アセスメントの主眼は基礎職種の経験に偏る傾向がある。それは強みにもなりうる。適切なケアマネジメント手法とは、それを活かしつつ先達が培ってきた経験をもとに共通化できる知見を体系化したもの。特にベテランケアマネジャーは情報収集に手を付ける前に概要情報から“あたり”をつけている。それを個人の経験や力量に依拠するのではなく、多くのケアマネジャーが到達できるようにすることも大きな目的。

○効果

  • 「適切なケアマネジメント手法」の導入により、以下のような効果が期待でき、ケアマネジメントの内容も整理できる。
【期待される効果】
@支援内容やアセスメント項目の抜け漏れを防げる
A他職種との協働や役割分担を進めやすくなる
Bケアプランの見直しがしやすくなる
【期待される整理内容】
@想定される支援内容
A支援の概要・必要性
B適切な支援内容とするためのアセスメント/モニタリング項目等
  • 「適切なケアマネジメント手法」を他職種にも知ってもらうことで、ケアマネジャーが何を知りたいかを知ってもらえる。結果、他職種・他事業所から素晴らしい情報が入手しやすくなる。

○実践について

  • 適切なケアマネジメント手法は「基本ケア」と「疾患別ケア」で構成されている。基本ケアを踏まえ、本人の状態に応じて疾患別ケアを参照することが望ましい
  • 基本ケアの大項目の中で、一番大事なのは“尊厳を重視した意思決定の支援“。これは、ケアプランは本人のものであるという観点からも明らか。ケアマネジャーにとって重要なことは、対象者にとって何が重要な項目かを判断すること。項目一覧は日本総研HPからダウンロード可能。活用を。
  • 適切なケアマネジメント手法は法定研修にも位置付けられる。今後新たにケアマネジャーとなった方は適切なケアマネジメント手法を基にケアマネジメントを実践していく。管理者や先輩ケアマネジャーは指導の際に根拠として項目を示す必要も出てくる
  • ベテランになればなるほど自身の経験に頼る傾向にある。むしろそういった方に取り組んでほしい手法。
(アンケートまとめ)
1.研修会に参加していかがでしたか。(回答数59人)
非常に有意義だった   29人(49.2%)
有意義だった   30人(50.8%)
普通   0人( 0%)
あまり良くなかった   0人( 0%)
意見等(抜粋)
  • 「適ケア」の使い方について、概要、基本的な考え方を知ることができた。
  • 自身の知らなかった事や、今後学ばなければならない事を理解する事ができ、有意義な時間を過ごすことができました。
  • 項目一覧が出ている事や使い方がわかって良かったです。あたりを付ける時、なかなか「適切なケアマネジメント手法」からすることが少なかったので、今後は活用したいと思います。
  • 字数が多く資料を見ることを避けていた部分がありましたが、アセスメント、モニタリング頑張って勉強します。
  • 先日、動画研修を見たところだったので納得しました。
  • 振り返りが出来た。
  • ケアプラン作成時点では想定していなかった箇所について、その支援の概要、必要性、アセスメント/モニタリングで捉えるべき項目を読み込む。
  • この講師(望月さん)はいつもわかりやすく、聞きやすい説明をされるので、理解できました。
  • この研修が始まり3年経つが、気になりながらチャンスがなく、今回初めて研修を受けた。もっと広く研修会を行ってほしい。
2.研修内容は、今後の実務に役立つ内容でしたか。(回答数59人)
非常にそう思う   47人(79.7%)
ややそう思う   12人(20.3%)
あまりそう思わない   0人( 0%)
そう思わない   0人( 0%)
意見等(抜粋)
  • 「適切なケアマネジメント手法」の手引きをダウンロードしたいと思います。根拠に基づいたプランにつなげていきたい。
  • 今後のアセスメントや計画書作成の際に気を付けなければならない事や必要な事等、適切なケアマネジメントを行う為に何をしなければならないのかを勉強する事ができ、とても役に立ちました。
  • 今後のケアマネジメントのスタンダードになる手法だと思うので、是非実践していきたいと思う。
  • いまだにアセスメント漏れ等あり、実際にケアプランを作成する時焦ってしまうことがあるので、項目をしっかり頭に入れておきたいと思いました。
  • 多職種の視点にも着目したマネジメント、プランニングが実務でも実践できるようになれば、向かうところ敵なしと感じました。全てを網羅するのは難しいとは思いましたが、深くアセスメントが必要な根拠など勉強になりました。望月先生、いつも分かりやすくて楽しい講義ありがとうございます。
  • 基本ケア項目一覧を使う事で情報収集や抜け漏れチェックができる。
  • 基本ケア項目を再度見直し、実践にいかしていきたい。
  • 重要性が高い項目に着目して掘り下げる。
  • 視点について勉強になった。
  • 今後のために、どこかで掘り下げて学んでおきたいと感じた。
  • 上手く行っていないケースについて、自分の思考以外の所で気付ける部分があるかもしれない。
  • 我流でのアセスメントになってしまっているので、抜け漏れを防ぐために活用したい。
  • 事業所内から広めていき、各々のCMにも触れてみてもらえたらと思う。
  • 現在、地域ブロックで適ケアの研修に参加しています。確認という意味で改めて学べました。
  • 先日、東区のケアマネ勉強会にて講習を受けたばかりだったので、復習がてら聞くことが出来ました。今後、事業者内でも実際にしてみようと思います。
  • 自事業所内の勉強会で「適切なケアマネジメント手法」の確認をしようと思いました。
3.今後参加してみたいと思われる研修のテーマ
  • 「適切なケアマネジメント手法」について
    (更に深めた研修や、AIを活用した実践方法、実例など)
  • 障害福祉サービス、パーソナリティ障害の方の支援
  • 認知症の方の行方不明をどう防げるか
  • 介護者の仕事と両立支援
  • 障害施策から介護保険の移行への注意点
  • 障害と介護保険の併用、上乗せサービスなどの利用の仕方
  • ケアマネとしての業務範囲の再確認(守備範囲)について改めて確認ができる研修会
    (今後どうあるべきかを含めて)
  • 業務改善、業務整理について(ケアマネ業務のICT化など)
  • 令和6年介護保険報酬改定について、広島市に保険者として研修を行ってほしい
    (変更のポイント、ケアプラン点検事業の取り組みなど)
  • 障害相談員との意見交換
  • BCPの訓練・研修
  • 対人援助技術
  • 高齢者の飼い犬・飼い猫の行き先
  • ACP