(研修会報告)

日時 令和8年3月19日(木)14:30〜16:30
開催方法 オンライン開催
参加者 186人
講演 「ケアマネジメントに関連する制度改正の動向」
講師 厚生労働省老健局認知症施策・地域介護推進課 課長補佐 松山 政司 氏
 
○ケアマネジメントに関連する制度改正の動向
   
1、

介護保険制度を取り巻く状況
2040年の人口構成において高齢化がすすみ生産年齢人口の減少し都市部では高齢人口が増加、過疎地域では高齢人口は減少する。85歳以上になると要介護認定率があがる。給付があがると保険料もあがってきている状況がみてとられる。
居宅介護支援事業所は減ってきており、ケアマネージャー従事者も横ばいか減少傾向。ケアマネージャーの年齢も65歳以上の割合が30パーセント超えてきており、30代から40代の従事者が減ってきている。ケアマネージャーの高齢化もすすんできている。

   
2、  ケアマネジメントに関連する制度改正
R6にケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会を立ち上げ利用者のための質の向上と人材確保の観点からケアマネージャーの業務の在り方や処遇改善に向けた動きがみられている→ケアマネジメント業務に注力することができるよう業務の整理やICT等の活用による負担軽減し、なり手を確保していくことが喫緊の課題であると認識している。潜在ケアマネージャーの復職支援など幅広く取り組みをすすめていかなくてはいけない。
更新研修については大幅な負担軽減を図るとともに、あわせてその在り方を検討。全国統一的な実施が望ましい科目について、国レベルで一元的に作成することを検討。
オンライン受講の推進や分割受講の仕組みなど柔軟な受講体制を整え、研修の負担を軽減していく。
地域によって人口減少には差があることから包括的な仕組み作りが望ましい。大都市部・一般市等における対応として定期巡回・随時対応型訪問介護看護と夜間対応型訪問介護の統合をすすめる
地域包括ケアシステムの深化をすすめていく必要がある。医療と介護の連携の推進や介護予防の推進、総合事業の在り方、有料老人ホームの透明性の確保または高齢者の住まい支援、相談業務の在り方。
〇有料老人ホームにおける安全性と質の確保→ケアプラン作成への関与により併設事業者への誘導、過剰サービス提供のおそれ、自治体の指導監督に限界があったので登録更新制をすすめる。入居者によるサービスの適切な選択、入居者紹介事業の透明性や質の確保、囲い込み対策の在り方などケアプランの有料化など有料老人ホームへの安全性と質の確保にむけた取り組みがすすめられている。
〇相談業務の在り方→頼れる身寄りがいない高齢者等が抱える課題の解決に際して
ケアマネージャーのシャドーワークが負担になっているのが事実であったところ、課題解決のために地域ケア会議など活用して必要な資源を整理する、地域の多様な主体による取り組み、民間サービス、公的な制度、生活困窮者居住支援事業、成年後見制度など地域で支援できる事業をつくっていくことが必要
〇ケアマネージャーの更新制・法廷研修の見直し→更新研修の受講を要件とした介護支援専門員証の有効期間の更新の仕組みは廃止とし主任介護支援専門員についても同様の取り扱いとする。更新の仕組みを廃止したとしても専門職として新たな知識と技能の修得に継続的に取り組んでいくことは変わるものではなく定期的な研修の受講を行うことを求める。研修受講を担保するため雇用主に必要な配慮を求める、義務をかける、指導対象となるなどと両輪で義務化を考える方向性である

まとめ
2040年に向けた地域包括ケアシステムの深化については医療・介護・予防・住まい・生活支援が包括的に確保される構築を推進するには介護支援事業所と包括が重要な役割を担うであろうと思われる
介護支援専門員の質の高いマネジメントを確保するためには研修など学びを深めていかなくてはいけない。また地域にある多様な社会資源を活用していかなくてはいけないなど求められているものが高いと感じる。業務の負担軽減効率化などハード面とソフト面と両輪ですすめていくことが必要

(アンケートまとめ)
1.研修会に参加していかがでしたか。(回答数 182人)
非常に有意義だった   77人(42.3%)
有意義だった   81人(44.5%)
普通   22人(12.1%)
あまり良くなかった   2人( 1.1%)
2.研修内容は、今後の実務に役立つ内容でしたか。(回答数 182人)
非常にそう思う   101人(55.5%)
ややそう思う   77人(42.3%)
あまりそう思わない   4人(2.2%)
そう思わない   0人( 0%)
【意見等(抜粋)】
○研修会の感想について
  • 内容は難しいですが勉強になりました。
  • 難しい内容の話を分かりやすく説明ありがとうございました。
  • 制度改正についての検討をしている事等 わかることができた。
  • 介護保険の新しい制度改定の動向をいち早く知る事が出来る研修で興味深かった。今後も参加していきたい。
  • 介護保険制度の本丸に携わる方からのお話は、一番信頼できるのでいつも勉強になります。介護保険制度の運営はさらに厳しいものになることは間違いなく、制度の一端を担う介護支援専門員として責任は重いと改めて感じました。
  • ケアマネジメントを取り巻く制度の動向について学んだ。高齢化の進行に伴い、利用者のニーズは多様化・複雑化しており、ケアマネジャーには利用者の自立支援や尊厳の保持を重視したケアマネジメントの実践が求められている。
  • 介護保険課の方と交流を深める様なグループワークがあれば良いと思う。
○制度改定・今後の動向への期待について
  • 報酬改定は引き続きしっかり学びたいです。
  • 厚労省の検討内容を拝聴させて頂きましたが、決定事項特に令和8年度施行の制度の詳細説明を期待していました。検討内容はケアマネ業にとって良い内容ですが、結果決まらなかった時の落胆もあります。ケアマネをやって良かったと思える職種にして頂きたいと思います。
  • 検討課題として挙がっていた所に関して、詳細が決まり、再度学ぶ事ができれば今後の動向に関してもより理解が深められると感じました。
  • 今回の研修を通して、制度の動向を把握することの重要性を再認識するとともに、利用者一人ひとりの生活背景や意思を尊重したケアマネジメントを実践していく必要があると感じた。今後は、多職種との連携を意識しながら、利用者が安心して地域で生活できるよう支援していきたい。
○現場の課題について
  • 介護保険サービス利用者様増加の昨今、独居の方、老々介護、頼れる身寄りがない、利用料金の問題等、高齢者様の課題にたくさん直面します。
  • 単身や高齢世帯が多い事もあり、利用者と関われば日々の関わりから相談しやすい事もあり、業務外の相談や支援を求められる場面も多々ありますが、周知される事で利用者自身もどこへ相談していけばよいか分かりやすくなるのではないか。
  • 業務分担していけば連携方法も課題がでてくるかもしれませんが、一つ一つ整備していくことができれば人員不足でも対応できる時がくるかもしれない。
  • 入院前情報シートというのが安佐北区にはありますが、普段使うアセスメントシートとしても使用できれば、入院前後の連携業務の負担が軽減すると思っています。
 
3.今後、参加してみたいと思われる研修のテーマやその他ご意見等
  • AI、ICTの活用(業務効率化)
  • 運営指導の基準等
  • 介護保険の報酬改定・動向
  • 看護小規模多機能型居宅介護
  • 管理運営・体制整備(支援業務の煩雑化解消、実効性のある今後の施策)
  • 虐待対応
  • ケアプラン作成・点検のポイント
  • ケアプランデータ連携システム(広島市での普及状況・導入事例等)
  • ケアマネジメントの業務負担軽減
  • ケアマネジャーに係る業務・動向(更新制、法定研修等)
  • ケアマネジャーの業務外の対応
  • コミュニケーション能力向上
  • 困難事例に関する支援(事業所としての対応等)
  • スーパービジョン
  • 多職種連携
  • 地域課題解決に向けた取り組みの具体例
  • 地域包括ケアシステム
  • 地域包括支援センターとの連携
  • ハラスメント(カスタマーハラスメント対策等)
  • 肺炎
  • BCP
  • 広島市における介護福祉の事業
  • 身寄りのない方や、生活困窮者の方、高次機能障害のある方、精神疾患患者等における対応方法
  • 新たな相談支援の説明会
  • ヤングケアラー